タイトルのとおりの話です。ある日突然WALKMANのイヤホンジャックが壊れました。原因の切り分けから応急処置(効かなかったけど……)と、解決策としてのBluetoothレシーバー FiiOのBTR3Kを購入してみた所感とちょっとしたノイズ対策検討まで。同じ症状でお困りの方の参考になれば嬉しいです。
ある日突然イヤホンジャックが壊れました
移動中は大体WALKMANで音楽を聴いています。ここ1年ほど愛用している、NW-A50シリーズのNW-A55+付属有線イヤホンのIER-NW500Nちゃん。
いつもどおり通勤中にクラシック音楽(その日はブルックナー0番でした……)を聴いていたら、プチプチとしたノイズが入るように。接触が悪いのか?と思いつつも、そこまで頻繁ではなかったので放置していたら、勝手に音楽が止まるようになってしまいました。このNW-A55ちゃん、イヤホンが抜けると勝手に自動的に音楽が止まる仕様ですが、どうやらイヤホンを上手く認識出来ない結果、音楽が止まってしまうようです。イヤホンのさし具合を微調整すると認識される場合もありましたが、僅かな揺れでズレてしまい、何度も音楽が止まってしまう始末。これじゃあ移動中に音楽を聴くことは到底出来ません……。
故障原因の切り分け方法
ということで、素人なりに原因を切り分けてみます。一応、電気系メーカーの営業をそれなりにやっていたので、不具合発生時の簡単な切り分け作法は知っているつもり。
本体がわるいのか、イヤホンがわるいのか?
まずは、不具合が出ているのはWALKMAN本体なのか、イヤホンなのかを調べます。方法は簡単、他のイヤホンを接続して、音楽を再生してみること。他のイヤホンで再生できれば、イヤホン(IER-NW500N)に何かが起こっている可能性が高いです。
今回の結果。自宅にある有線のイヤホン、ヘッドフォン数種類を接続してみましたが、うんともすんとも言いません。かなしい……。
本体のどこがわるいのか?
ということで、哀しみに暮れつつ次の切り分けに移ります。本体に難あり、という前提で、再生機能は問題ないかどうかを確認。私が試したのは、有線のイヤホン以外の方法で音楽を再生してみること。
今回は、相方がBluetoothイヤホンを貸してくれたので、無線接続で試してみました。結果、問題なく再生できました!試しに、先代WALKMANに付属していたポータブルスピーカー RDP-NWT19(ミニジャックではなく、WALKMAN端子?で接続するもの)でも再生してみましたが、音が途切れるようなこともなく、問題ありませんでした。
修理に出すかどうかの葛藤
ということで、おかしいのはイヤホンジャックの端子部分であろう、という推測がたちます。やはり修理になりますか……。ひとまずメーカーのサポートページを見てみます。
修理料金の目安におったまげる
修理の目安料金の確認が出来るので、ぽちぽち入力してみると、なんと修理費は約1.5万円!この金額以下なら特に連絡なく修理は進めてしまうとのことで、1.5万出す覚悟が無ければ修理には出せないということです。安いポータブルプレーヤーなら余裕で買えちゃう金額でございますよ。こんなだからソニータイマー(※保証期間が切れた途端故障するという都市伝説)(冗談です)とか言われるんじゃないですか……。
一応、メーカー以外の修理屋さんでの相場を調べてみましたが、やはり1万円弱はかかる模様。さらに、正規店以外での修理は品質が分からないので少しこわいです。
悪あがきのミニジャック端子清掃
大人しく修理代を出すのは悔しいので、最後の悪あがきで端子の掃除&接点復活剤を試してみました。
ヨドバシカメラでサンハヤトさんの接点復活剤、その名も「接点復活王」を購入。名前が強い。効きそう……。と淡い期待を抱きつつ、綿棒でかるくミニジャック端子を掃除したあと、接点復活剤を塗ってみます。が、状況は改善されず。かなしい……。ただ、これで直った、という口コミもありましたし、千円もしないので、修理に出す前に試してみる価値はあると思います。
修理に出さない、という選択
ただ、やっぱり1.5万円の出費は痛いですし、なにより、2.5万円で購入したものを、もとの状態に戻すために1.5万円を払うのはどうにも許せません。ということで、とりあえず相方が貸してくれたBluetoothイヤホン(AAC対応のもの)でしばらく凌いでいました。でもやっぱり、当たり前なのですが音が物足りないという思いが付きまといます。
ハイレゾ対応のBluetoothイヤホンを買うか、それとも……
では、良いBluetoothイヤホンを買うかと思い探してみますが、ハイレゾ(LDACコーデック)対応だと高いうえに見た目がゴツいのが気に入りません。カナル型であれば可愛らしいものもありますが、ネックバンド型(後ろがつながっているもの)がよかったのです。カナル型だと、着脱時に確実に手が滑って取返しがつかない場所(線路とか……)に落とす未来が見えますからね。
やはり修理しかないのか……と思っていた矢先、Bluetoothレシーバーなる存在を知りました。Bluetoothをミニジャックに変換してくれる便利なもの。これであれば、手持ちのイヤホンも活用することが出来ます。
Bluetoothレシーバーを購入!
色々と調べた結果、FiiOというメーカーのLDAC対応のBluetoothレシーバーであるBTR3Kという機種を購入してみました。コジマの楽天市場で購入しましたが、私が買ったときは9,800円(税込)。ポイントが1,300円分ぐらい付いたこともあり、修理(満額想定)や、LDAC対応のBluetoothイヤホンを買うよりも安くあがりました。
届いてびっくり!思っていたよりもかなり小さいです。勝手にWALKMANぐらいの大きさをイメージしていたので、結構な衝撃でした。
さっそくWALKMANと接続してみます。起動はとても早いです。すぐに立ち上がるので待たされるストレスはなし。
そして音質。当然ですが、LDAC対応ということで、以前使っていたAACのBluetoothイヤホンとは音の解像度が段違いです!!これは買ってよかった!
スマホやスピーカーと接続してみる
直差しとの聞き比べをしたい、と思うもWALKMANではできないので、スマホ(Xiaomi Mi 11 Lite)やアクティブスピーカー(ONKYO GX-70HD2)と接続してみました。期待していたほどではありませんが、やや音の臨場感が増す印象です。クラシック音楽よりもポップス等の方が分かりやすいかもしれません。
スマホとの接続では、音量調整が細かく出来るようになったのも嬉しいポイント。スマホの音量調節だと、15段階でしか調整できませんが、Fiioを使用することにより30段階で細かく調整することが出来ます。
また、アクティブスピーカー接続では、無線化の便利さを実感。手元で曲を変えたり音量を調整できるのは便利ですね。じゃあBluetoothスピーカーに変えれば?という声が聞こえますが、このONKYO GX-70HD2の見た目と音が好きなのと、テレビがBluetooth非対応なのとで、これを変えるという選択肢はないのですよね……。そんな中でBluetoothレシーバーはとても便利な存在です。
幸せも束の間、ノイズ発生……
はい。しかしながら、スマホで色々とジャンルを変えつつ音楽を聴いていたところ、事件が発生いたしました。チャイコフスキーの交響曲第6番の第1楽章、展開部の直前でクラリネットがppppでソロを奏でる部分。この静かな曲想で、謎の宇宙的なうわんうわん・・・というノイズが発生したのです。
またしても試行錯誤しながら切り分けをした結果、どうやらイヤホンのインピーダンス値によってノイズの出やすさが違うことが分かりました。ヘッドホンや100均で購入したイヤホン(32Ω)はノイズ少ないのに対し、WALKMAN付属のイヤホンや1,000円台のイヤホン(16Ω)ではあの宇宙的なノイズが発生するのです。
ひとまずのノイズ回避方法
ということで、ひとまずのノイズ回避方法として、以下のようにしています。
この条件で再生すると、WALKMAN付属のイヤホン(インピーダンス値の低いイヤホン)でもほとんどノイズが気にならないレベルになります。逆にFiioの音量を最大にすると大変なノイズが発生するので注意です。
そもそも、耳を凝らして聴かないといけないようなクラシック音楽、かつ録音されている音が小さいものを聴かない限り、このようなノイズが気になることはないと思います。ということで、普段はポップスやロック等を聴かれる方なら、特にノイズを恐れる必要はありません。
総括
ノイズ事件に始まり、ノイズ事件に終わった感もありますが、修理に出さずにFiioちゃんを購入したことは後悔していません。修理を出すよりも安く済みましたし、スマホやスピーカーとの接続でもメリットを感じています。大人しく修理に出すのも良いですが、こんな選択肢もある、ということで参考になれば嬉しいです。
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