大人になってから、「楽器を始めたい!」となったのは良いけれど、どの教室に行けば良いか迷っている方も多いと思います(実際に自分がそうでした)。わたしは今、大手楽器店(島村楽器)が運営しているスクールと、個人経営の教室との両方に通っているので、それぞれの良いところ、ちょっと不便なところを中心に、教室選びのポイントを解説します。
教室選びのポイント
ますば先生との相性
結論から言ってしまうと、いちばん重要なのは先生との相性です。この人の言うことを素直に聞けるか(とても重要)、疑問に思ったことを質問しやすい雰囲気か(かなり重要)、など。
人間として信頼出来ないと、その指導に従えませんからね……
技術については、初めてその楽器を触るオノレより上手いことは確かなので、あまり気にする必要はないと思います(そして初心者の段階で先生の技量を推し量るのは非常に困難)。この先楽器を続けていって、この先生だと物足りないな、何か違うな、という時が来たら考えればOKです。
教える内容についても同様で、楽器を習うのが初めてだと、どういう教え方が良くてどういう教え方は駄目なのかを判断することは難しいです。ので、ひとまずは先生との相性を重視することをオススメします。
ということで体験レッスンは必須。ほとんどの教室で無料、もしくは割引価格でやっているので、気軽に行ってみましょう。詳しくは最後にもう一度書きます。
あとは総合的な通いやすさ
その次に重要なのは通いやすさ。立地や、営業時間など、自分のライフスタイルに合った教室であることは必須。特に大人だと、どうしてもレッスンに割ける時間は限られてきます。固定の曜日・時間のところよりも、ある程度、時間の融通が利くところが望ましいかもしれないですね。
以下に大手楽器店が運営する教室と、個人経営の教室に実際に通ってみて感じた、よいところ等を書いていきますので、参考になれば幸いです。
大手楽器店が運営する教室
大手教室の良いところ
大手の良いところはなんと言ってもその通いやすさ。駅の近くや主要な道路沿いが多いですし、営業時間も長いところが多いです。社会人にとっては通いやすさはかなり重要。無限に時間があれば通うのに時間がかかっても耐えられますが……。
また、楽器のレンタルや、練習室のレンタルがあるため、特に設備や装備の揃っていない初心者には嬉しいです。わたしも最初の半年間はレンタルの楽器を使用してレッスンを受けていました。ある程度楽器を演奏出来るようになってから、my楽器を検討出来るのはかなり有難かったです。島村楽器では生徒は30分レッスン室レンタルが無料なのも嬉しいです。レッスン前の音出しや復習に使っています。
発表会が大規模で、それなりの規模のホールで吹く機会があるのも大手ならでは。他の店舗やクラス(別の楽器)と合同なので色々な方の演奏を聞けるのも楽しいです。
大手教室のイマイチなところ
イマイチなところは、レッスン時間が短いこと。30分ごとに切れ目なくスケジュールが組まれているので、生徒の入れ替わり時間を考慮すると、レッスン時間は実質マイナス約5分。30分のレッスンだと一瞬で終わってしまいます。が、初心者の頃はあまり長い時間楽器を演奏していられないので、それほど気になることはありませんでした。他の大手教室がどうかは分かりませんが、島村楽器では2コマ連続でレッスンを受けられるので、ある程度慣れてからはそうしています。
ちなみに、楽器はそのお店で買う必要はありません。が、結局自分は島村楽器で購入しました。というのも、楽器の選定に先生が付き合ってくれるから。なんやかんやで3~4時間ぐらいかかりましたが、根気よく付き合ってくださり感謝です……。
個人経営の教室
個人教室の良いところ
楽器店に取られる費用がないからか、レッスン料金が比較的安い傾向があります。わたしが通っている個人の教室は、月謝は島村楽器と同じぐらいですが、レッスン時間が島村楽器よりも1時間分多いです。発表会の費用も個人の教室の方が断然安かったです(大手の1/3程度)。
レッスン時間は45~60分のところが多く、余裕をもってレッスンを受けられます。
また、楽器店のシステムに囚われずに柔軟に対応してくれる可能性も高いです。通常の営業時間だと、どうしても都合が合わない場合に時間の調整をしていただいたり、発表会前はすこし長めにレッスンをしてくれる、など。先生に依るところが大きいですが……。
個人教室のイマイチなところ
大手楽器店の教室のように、楽器のレンタルやレッスン室のレンタルは期待出来ないので、そこは覚悟が必要です。わたしの場合、個人経営の教室に通うにあたっていちばん不安だったのは、楽器購入をどうするか、ということでした。自分の場合は、先生の行きつけ(?)の楽器店で、先生も選定に付き合ってくれたので、安心して購入することが出来ました。
楽器の練習場所については以下の記事もご参考にどうぞ。
体験レッスンを受けてみよう
ということで、冒頭でも書いたとおり、体験レッスンは必須。でも、どんなことをするか分からないと一歩を踏み出せないこともありますよね。そこで、最後に体験レッスンの流れを書いておきます。
申し込み
まずは申し込みです。電話やメールで申し込みます。自分はコミュ障なので、まずこれがいちばん緊張します……。メールなら、たとえば以下のような感じで良いと思います。
題名: 体験レッスン希望です
メッセージ本文:
○○音楽教室 ご担当者様
はじめまして。△△と申します。
HPを拝見し、一度体験レッスンに伺いたく、ご連絡いたしました。日程のご調整等をお願いできますでしょうか。お手数をお掛けいたしますが、よろしくお願いいたします。
名前
体験レッスンの流れ
だいたい、まずは簡単なカウンセリングと、教室の説明から始まります。いまのところ確実に聞かれるのは、なぜこの楽器を始めようと思ったか、ということと、楽器経験の有無。
わたしは推しの奏者さんがいて、自分でもやってみたくなった、というお話をしました。この流れで、演奏してみたい曲や、好きなジャンルなどについて聞かれることが多いです。
後半は実際に楽器を触ってみる時間。楽器を持っていれば自分の楽器を使いますが、レンタル楽器や先生の楽器を借りたりできるはずなのでご安心ください。音は出たり出なかったり……。
フルートは最初まったく音が出ず、これは向いていないのでは……?????と思いましたが、レクチャーを受けるうちになんとか音らしきものが出るようになりました。それから1年半ほど続けていますが、一応全音域を吹けるようになり、なんとかやっていけています。中学で吹奏楽部に入部した時、楽器を決める場面で、唇の厚さを理由にほぼ強制的にトロンボーンになった自分ですが、大人になって始めるにあたっては、ただやってみたい、という気持ちがあればよいのだなあ、ということを実感しています。
最後は質問タイム。楽器はいくらぐらいのものを用意するのか、レンタルはあるのか、予約の取りやすさはどうか、教材は何を使うのか、発表会はあるか……など、実際に通うことになったら?をイメージしていろいろ聞いてみましょう。ちなみに、ここで入会の即決を執拗に迫るところはやめておいたほうが良いです……。何かしらの悪い力が働いていることは確かなので……。普通の音楽教室であれば、即決しなくても全く問題ありません。いったん考えます、と言って帰ってOKです。いまいちピンと来なかったら、他の教室の体験レッスンを受けて比較してみるのも良いと思います。
楽器を持っていなくても大丈夫!
先生にお話を聞くと、楽器を購入してからレッスンに通い始める人も結構多いそう。ですが!先生の本音としては、初心者の状態でよく分からずに楽器を購入するとおかしな楽器を掴まされることが少なくないので、楽器を買う前に体験レッスンに来て欲しいそうです。ということで、安心して手ぶらで体験レッスンへ行きましょう!実際、わたしも体験レッスン時には楽器を持っていませんでした。
島村楽器の方は、上述のとおり半年間はレンタルの楽器を使用してレッスンを受けましたし、個人教室の方は体験レッスン時は先生の楽器をお借りして、通うのを決めたあとに先生に選定に付き合っていただき、そこそこの値段でそれなりに鳴る楽器を購入できました。
ちなみに、個人的には独学はあまりオススメ出来ません……。色々と本や動画などはありますが、やっぱりその道のプロに実際に習うのがいちばんの近道です。それに、変なクセが付いてしまうと、なかなか直すのがたいへん。楽器は基本的なフォームはありますが、細かいバランスはかなり体格に左右されるところがあります。なにも知らない初心者のうちに正しいフォームを身につけることは、ながく楽器を楽しむためにも非常に重要です。
色々書いてきましたが、まずは気軽に体験レッスンへ行ってみましょう〜!!!たのしい楽器ライフがあなたを待っています!
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